2013年12月27日金曜日

セルロースファイバー防火の仕組み

セルロースファイバーは難燃性に分類されています。

新聞紙でつくられているから・・・と、よく燃えるように思われます。

ホウ酸(熱が加わるとガラスと水になる)を添加しているため炭化を促進し、燃焼している物体からの可燃ガスの発生をおさえ、化学的に結合している水の放出作用も働き、炎燃焼をおさえます。






溶解したホウ酸は炭化物の周囲に保護膜をつくり、空気酸化を低減します。
ホウ酸がくすぶり燃焼を阻止するのはこれが理由です。
実際に、ガスバーナーで直接加熱(1,000℃)しても、表面が炭化するのみで燃えません。
表面が焦げて炭化することによって燃焼に必要な酸素の供給も止められ、延焼を防止しています。

ウレタン系の断熱材も同様にガスバーナーで直接加熱(1,000℃)すると、不燃材の為燃焼しませんが、どんどん溶けてしまい裏の合板に火が着いてしまいます。
セルロースファイバーは自然素材のみ材料ですので、白い煙が少し出ますが、黒い煙の有毒ガスの発生もありません。

万が一の火災の発生にも延焼を防ぎますので、命の助かる確率は高くなるのではないかと思います。


以上のことから、セルロースファイバーは難燃性とされていますが、不燃材としてのウレタンのように溶けず、ホウ酸の働きによる炭化作用で延焼もしないので、全ての断熱材の中で防火性がトップクラスの安全な断熱材だと思います。

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